KANAE (MES)
美術史を参照すると、美術というものが権威主義と密接に関わりあって形成されてきたメディアであり、デュシャン以降の現代美術と呼ばれるものですら、やはり権威や資本主義とは切っても切り離せないものであるという現実がある。それに対して、クラブの歴史はかなり短く100年も経っていない。マジョリティや権威へのカウンターとして、階級、人種差別社会のシェルターとして、LGBTQコミュニティから生まれたダンスミュージックを扱うクラブカルチャーと、権威主義的な歴史を持つ美術の越境は可能なのだろうか?東京藝術大学に在籍中 / 在籍していた美術教育の背景を持ちながら、クラブカルチャーと密接に制作を続けてきた3人のアーティストが越境の参照点となる作家を紹介しながら、自身の作品について語る。